出っ歯には種類がある？原因や放置するリスクも併せて解説！

こんにちは。しぶかわ歯科クリニックです(*^_^*)

今回は、出っ歯の種類や原因、放置するリスクについてお話ししていきます。出っ歯とは、上顎の前歯もしくは上顎が前方向に著しく突出している、もしくはそのように見える状態のことを言います。歯科の専門用語では「上顎前突（じょうがくぜんとつ）」とも言います。出っ歯は見た目が気になることも多いため、矯正治療を検討している方もいらっしゃるのではないでしょうか。

出っ歯の種類

一見同じように見える出っ歯でも、実は種類があるのをご存じですか？顎の大きさや位置関係など、骨に問題がある「骨格性上顎前突」と、歯の大きさや生え方の角度などによる「歯槽性上顎前突」の2種類があります。それぞれの特徴をご紹介します。

・骨格性上顎前突

骨の大きさや位置の違いによって起こる出っ歯で、日本人に最も多くみられるとも言われています。一見歯並びには問題がなくても、前歯や上顎が前に出ているように見える場合は、骨格性上顎前突かもしれません。上顎の骨が成長し過ぎて下顎に比べて大きいと、下顎の大きさとのバランス上、出っ歯に見えます。もしくは、下顎の骨の成長が抑制されていると、上顎に比べて下顎が小さくなります。この場合も、上顎が前方向に突出しているように見えるため、出っ歯であると言えます。また、大きさには異常がなくても上顎と下顎の位置関係によって出っ歯になることもあります。上顎の骨が前方に位置しているケース、下顎の骨が後方に位置しているケース、どちらも骨格性上顎前突です。

・歯槽性上顎前突

上顎や下顎の骨の大きさや位置関係が正常であったとしても、前歯の生え方の角度によって出っ歯になることがあります。この場合は、上顎の前歯が前方に大きく傾斜している状態です。

出っ歯の原因

出っ歯の原因には遺伝によるものと後天的なもの2つがあります。

・遺伝が原因の出っ歯

顎の骨の大きさや位置関係による出っ歯は、多くが遺伝によるものと考えられます。親から子へ遺伝する要素には様々なものがありますが、その中でも顎の骨や歯の大きさは遺伝する可能性が大いにあります。ただし、顎の骨や歯の大きさが遺伝したとしても、必ずしも出っ歯になるというわけではありません。その後の生活習慣も歯並びには大きく関係しています。また、歯並びそのものが遺伝することはほとんどありません。

・後天的な癖が原因の出っ歯

顎の骨の形や大きさ、歯の生え方に問題がなかったとしても、日常生活の中で無意識にしている癖によって出っ歯になってしまうことも多々あります。爪を噛む、指しゃぶりをするなどの癖を日常的に継続して行っていると、上の前歯が前方方向に押され、出っ歯になりやすくなります。また、子どもだけでなく大人も注意しなければならない癖が口呼吸です。人は本来鼻で呼吸をするものですが、口で呼吸をしていたり、常に口がぽかんと開いてしまっている状態を口呼吸と言います。口呼吸をしていると、無意識のうちに舌で前歯を押していたり、唇を閉じる力が弱まって噛み合わせに影響するおそれがあります。

出っ歯を放置するリスク

出っ歯は見た目のコンプレックスにも繋がりやすく、人前で話すのが億劫になったり、歯を見せて笑うことを躊躇してしまう方もいらっしゃいます。見た目の問題だけでなく、出っ歯であることにより唇や口をうまく閉じれないこともあります。この場合、お口の中が乾燥しやすくなり、むし歯や歯周病になりやすくなります。また、上顎の前歯が前方向に出ているために前歯を怪我しやすくなる、顎に負担がかかり顎関節症になりやすくなるなどのリスクもあります。これらの噛み合わせの悪さが全身のバランスに影響を及ぼす可能性もあるため、できるだけ放置せずに治療をすることが大切です。

出っ歯の診断と治療

矯正治療を始める前の検査では、セファロ（側面頭部X線規格写真）と呼ばれる横顔のレントゲン写真を撮影します。このセファロには世界共通の計測点が定められており、それに合わせて上下の顎の骨の位置や大きさ、形、歯の傾斜角度などを計測します。測定結果をもとに歯並びや噛み合わせの診断を行います。

通常であれば、上の前歯は下の前歯よりも2～3ｍｍ前に出ている程度ですが、これが4mmを超える場合は出っ歯と診断されます。

出っ歯は自然に治ることはないため、改善するには専門的な矯正治療が必要です。軽度～中等度の出っ歯であれば、マウスピース矯正が適応できる可能性もありますが、重度の出っ歯になるとワイヤー矯正でないと治せないこともあります。いずれの場合も、まずはカウンセリングと検査を受けて、対応可能な治療方法などを聞いてみるとよいでしょう。

まとめ

今回は、出っ歯の種類や原因、放置するリスクについてお話ししました。出っ歯は見た目の問題だけでなく、機能面でも大きなリスクを抱えるケースがあります。患者様ご自身で出っ歯かどうかを診断することは難しいケースもあるので、気になる場合は矯正治療の専門医に相談しましょう。

当院では、矯正治療の相談と検査を無料で行っています。

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