乳歯期の不正咬合とは?歯並びや噛み合わせで気をつけたいこと

こんにちは。森下しぶかわ歯科です(*^_^*)

今回は、乳歯期の歯並びや噛み合わせで気をつけておきたいことについてお話ししていきます。乳歯とは子どもの歯のことですが、歯並びや噛み合わせが良い状態であるか気になる保護者の方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

気になる乳歯の歯並び・噛み合わせ

乳歯はおおむね生後5~6ヶ月頃に下の前歯から順番に生えはじめます。生え始める時期には個人差がありますが、その後順番に生えていき2歳半ごろまでには20本の乳歯が生えそろいます。乳歯はやがて永久歯(大人の歯)に生え変わるものではありますが、この時期の歯並びや噛み合わせに異常がある場合それがそのまま永久歯列に影響を及ぼすケースもあります

乳歯期の歯並びや噛み合わせで気をつけたいこと

乳歯の歯並びや噛み合わせがよくないと、むし歯や歯肉炎のリスクも高くなるので注意が必要です。乳歯の不正咬合にはどのようなものがあるのでしょうか。

・叢生

歯の大きさに対して顎が小さい場合に、歯が並ぶためのスペースが不足して歯並びに凹凸が生じる状態を「叢生」といいます。乳歯期に叢生の状態にあると、永久歯が綺麗に並ぶスペースが不足し、永久歯も叢生になる可能性が高くなります

・出っ歯(上顎前突、過蓋咬合)

上の前歯が前方向に突出している状態です。乳歯期にみられる出っ歯の原因は、指しゃぶりが主なものと考えられています。指しゃぶりの癖をやめられずに症状が進むと、顎の骨の成長や後々生えてくる永久歯の歯並びにも影響を及ぼす場合があるので注意が必要です

・受け口(反対咬合)

上下の歯を噛み合わせたときに上の歯が下の歯に被るのが正しい噛み合わせですが、その噛み合わせが逆になるのが反対咬合です。上の歯が内側に、下の歯が外側にくる状態になります。この原因には歯によるものと骨格によるものがあるため、何が原因であるかによって対策が異なります。どちらが原因であるかを患者様ご自身で見分けるのは困難であるため、早めに歯科医院で相談することをおすすめいたします。また、乳幼児が下顎を突き出す仕草をすることがよくありますが、これは反対咬合とは別のものになります。注意して観察しましょう。

・開咬

上下の歯を噛み合わせたときに、前歯が噛み合わずに上下にすき間が開いている状態です。指しゃぶりや口呼吸、舌を前に出す癖などにより生じることが多いと考えられています。すき間があいていることにより咀嚼や嚥下、発音・滑舌などに影響を及ぼす可能性があるため、注意が必要です。軽度な開咬であれば、口呼吸の原因となる鼻づまりの改善や舌のトレーニングによって症状が改善できるケースもあります。早めに歯科医院で相談するのがよいでしょう

・正中離開

一番手前の前歯にすき間があいている状態です。乳歯期では2mm程度の正中離開は正常の範囲内とされており、永久歯に生え変わるときのスペースとして使われるため問題ありません。しかし、過剰歯(通常よりも多く形成された歯)が歯ぐきの中に埋まっているために正中離開が生じているケースも稀にあります。過剰歯の場合は抜歯が必要になるので、レントゲン検査などで状態を確認してもらいましょう

乳歯はすき間があいていてもよいの?

永久歯列においては、歯と歯の間にすき間があることを「空隙歯列」といい、不正咬合の一種に挙げられます。しかし、乳歯においては歯と歯の間にすき間があるのは正常な状態です。この先生えてくる永久歯は乳歯よりも大きいため、永久歯が綺麗に生えそろうためには乳歯期に多少すき間があったほうが都合がよいと考えられています。逆に、すき間がない歯列を「閉鎖歯列」といいます。不正咬合とまではいえませんが、歯と歯の間にむし歯ができやすいため注意が必要です。デンタルフロスを活用するなどし、毎日の歯磨きを丁寧に行いましょう。

乳歯の先端で噛み合っていても大丈夫?

前歯の先端で噛み合うことを「切端咬合」といいます。永久歯期の切端咬合は不正咬合に分類されますが、乳歯期においての切端咬合は異常ではありません。乳歯の噛み合わせは上下、前後ともに約1~2mmだけ上の前歯が下の前歯に被さっていることが正常です。したがって、乳歯期に切端咬合になっていてもさほど気にする必要はありません。

まとめ

今回は、乳歯期の歯並びや噛み合わせで気をつけておきたいことについてお話ししました。歯並びや噛み合わせが悪くなる原因には様々なものがありますが、これには遺伝的な要因と環境的な要因の2種類があります。こちらについては次回のブログでご紹介していきます。そして、残念ながら歯並びや噛み合わせはご自身で改善できるものではありません。専門的な治療が必要となりますので、見た目だけでなく機能面を回復させるためにも歯列矯正を検討しましょう

当院では、矯正治療の相談と検査を無料で行っています。

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