これから矯正治療を始めようという方が虫歯だらけだった場合、どのように治療を進めていくかについて解説します!

こんにちは。しぶかわ歯科クリニックです(*^-^*)

虫歯が多くある方が、虫歯の治療をせずに矯正治療を開始することはおすすめできません。歯列矯正治療は、虫歯の治療を終えてから開始するのが一般的です。

また矯正治療をしている間は虫歯になりやすい理由などを解説していきたいと思います。

虫歯を放置したまま矯正治療を開始できますか?

まず矯正治療を始める前に行う口腔内チェックで虫歯の有無を診断します。その際に虫歯が見つかったら、矯正治療を開始する前に虫歯を治療することになります。

矯正治療を行う際には歯に矯正の装置を取り付けるために、虫歯があったり口腔内環境が悪い状態で装置を取り付けても、矯正治療の効果が発揮できないということが生じてしまいます。

せっかく歯並びをきれいにするために矯正治療をするのに、虫歯を放置したまま装置を装着して無理矢理歯並びをきれいにしても、後戻りなどのリスクが上がってしまうのです。

治療をしていない虫歯は、確実に進行します。

虫歯が進行すると、虫歯菌から発生する酸が歯を溶かし、やがて歯を失うことにもつながります。

矯正治療で歯に装置を装着すると、装置が邪魔をして虫歯の治療をしにくいこともありますが、何よりも虫歯の治療というのは歯を削ったり、被せ物をして歯の形を補う治療が必要になるので、矯正装置をつけている歯は治療ができません。

また、虫歯の歯に矯正治療の装置を取り付けると、矯正治療を継続する何年かの間、虫歯を放置することになり、虫歯は進行する一方ということになってしまいます。

矯正治療の間に虫歯が痛くなり、虫歯の治療が必要になってしまうと、最悪のケースではワイヤーを取り外してまで虫歯の治療をしなくてはならないということが起こりえます。

矯正中に虫歯になってしまったらどうする?

矯正器具を装着していると、清掃不良になってしまうケースがあります。特にワイヤー矯正を装着していると、ワイヤーの接着部分や、ワイヤーの下の部分に歯ブラシが当たりにくくなるため、汚れが溜まりやすくなります

汚れが長く付着していると、やはり虫歯になってしまいます。

矯正治療の期間中に虫歯になった場合は、その虫歯の位置などにもよりますが、ワイヤー装置はそのままにして虫歯の治療を行います。

◉ワイヤー装置を外して虫歯の治療をするケース

一旦ワイヤー装置を外してから虫歯の治療をすることは不可能ではありませんが、それをしてしまうと矯正期間が長くなってしまいます。ただでさえ矯正治療は期間が長くかかるので、できるだけワイヤーを外して虫歯の治療を行うということは避けたいところです。

しかし、虫歯が大きい場合や、虫歯の位置によってはワイヤー装置を外して虫歯の治療を行う場合もあります。

◉矯正治療が終了してから虫歯の治療をするケース

虫歯がまだ小さくて、矯正治療が終盤に近づいている場合は、経過観察をしながら、虫歯をそのままにして矯正治療を進めるケースもあります。

例えば、歯の表側にワイヤー矯正の装置を取り付けている場合で歯の裏側に小さな虫歯ができた場合では、矯正治療を継続したまま虫歯を除去する治療を行うことができます。

ただし、小さな虫歯であっても矯正器具のブラケットやバンドが装着されている部分に虫歯ができていて虫歯の治療が困難なケースでは、一時的に矯正装置を外してから虫歯治療をすることもあります。

よって矯正治療中に虫歯になってしまった場合の対応はケースバイケースということになります。

マウスピース矯正の治療期間に虫歯になった場合

マウスピース矯正の特徴として、矯正装置を取り外すことが可能という最大のメリットがあります。

人前で話す時や、食事の時、歯を磨く時に、ご自身でマウスピースを外せるので、食べ物の制限もなければ、歯磨きも通常通りにしっかりと磨くことができます。

普段通りに歯磨きをしていれば、矯正治療中であっても口腔内の清掃状態が不潔になるということは起こりません。

また、マウスピースを外して洗うことができるので、マウスピース自体も清潔に保つことができます。

故に、矯正治療中だからといって虫歯のリスクが上がる、ということがありません。それでもマウスピース矯正の治療中に虫歯ができてしまった場合は、軽度な虫歯であれば治療が可能なケースもあります。

基本的には、マウスピース矯正であってもワイヤー矯正であっても、矯正治療を開始する前に、虫歯はしっかり治してから治療を開始します。

まとめ

基本的に矯正治療を開始するには、虫歯の治療が終了してからということになります。虫歯がある歯に矯正装置のワイヤーを取り付けることが不可能ということではありませんが、虫歯になった歯の寿命は、健全な歯に比べてかなり短くなってしまうことは事実です。

矯正治療中に虫歯になると、矯正治療の期間が延びるだけでなく、矯正終了後に最も気をつけたい『後戻り』が生じる場合もあるので、せっかく矯正治療できれいに並べた歯並びが元の位置に戻ってしまうことになるので元も子もありません。

もともと虫歯が多い人は、矯正治療開始後であっても虫歯になりやすいため、矯正治療終了後も虫歯にならないように気をつける必要があります。

矯正治療のことで気になることやわからないことがありましたら、当院のスタッフにお気軽にご相談くださいね!