歯列矯正の治療が長引く原因とは?副作用やリスクも解説します
こんにちは。森下しぶかわ歯科です(*^_^*)
今回は、歯列矯正の副作用やリスクについてお話ししていきます。
歯列矯正は歯並びや噛み合わせを改善するための治療ですが、様々な要因によって副作用やリスクがあることも理解しておく必要があります。
計画通りの期間で治療が終わらない原因
矯正治療が当初の治療計画の期間内に終わらない、という可能性もあります。治療期間が長引く原因は様々で、治療の延長により追加費用が必要になるケースもあります。治療が長引く原因には次のようなことが挙げられます。
・装置の装着時間が足りなかった
お口の中に固定されている装置はそのような心配はありませんが、顎間ゴムやマウスピースなど患者様ご自身で着脱を行う装置に関しては装着時間の自己管理が非常に重要になります。決められた時間分を装着できなければ、計画通りに歯は動きません。特に、マウスピース矯正では1日に20時間~22時間のマウスピースの装着が求められます。これは食事と歯磨きの時間以外はほぼ全ての時間マウスピースをつけているということです。装着時間をきちんと守れるかということが、治療を成功に導くために大切なことです。
・治療前や治療中にむし歯や歯周病が見つかった
矯正治療前や矯正治療中にむし歯や歯周病が見つかった場合、矯正治療は一時的に中断し、そちらの治療を優先することになります。そのため、計画よりも治療期間が延びてしまうのです。ワイヤー矯正の場合は、ブラケットやワイヤーなどの装置を歯の表面につけるため、汚れがたまりやすく歯磨きはしにくい状態になります。そうなると、むし歯や歯周病になるリスクも高くなるため、そのようなことのないよう毎日の歯磨きを丁寧に確実に行わなければなりません。その点、マウスピース矯正は歯に装置をつけるのはアタッチメント程度なので、ワイヤー矯正に比べて歯磨きはしやすく、治療中にむし歯や歯周病になるリスクは比較的低いといえるでしょう。
歯根吸収
矯正治療の副作用として挙げられるのが歯根吸収です。歯根吸収とは、歯の根っこが吸収されて短くなってしまうことをいいます。矯正治療においては、歯に力をかけて移動させるという治療の特性上、多くのケースで歯根吸収が生じます。年齢が若く軽度の場合は、症状もないため特に治療の必要もありませんが、その後歯周病が進行するようなことがあった場合、歯を支えられなくなるおそれはあります。ごく稀に急速な歯根吸収が認められることがありますが、そのような場合には矯正治療を一時的に中断することも含めて対応していくことが求められます。
歯髄壊死
歯にかかる力や歯の移動距離に関わらず、ごく稀に歯髄壊死とよばれる歯の神経が死んでしまうことが生じる場合があります。具体的な原因などを特定することは難しく、歯の色の変色で歯髄壊死に気が付くことがほとんどです。もし歯髄壊死が起こってしまったとしても、神経の処置を行えば歯を残すことができます。変色してしまった色も、漂白によって白くすることもできますが、これらの費用は矯正治療とは別になります。
歯肉退縮
大人の歯列矯正の場合、歯肉退縮が起こるケースもよく見られます。歯肉退縮とは、歯ぐきが下がることによって歯根の部分が露出することです。歯ぐきが下がってしまうことには歯ぐきの厚みや歯を支える骨が大きく関係しており、日本人は欧米人に比べて歯ぐきや歯を支える骨が薄いために歯肉退縮が起こりやすいともいわれています。歯肉退縮によって見た目が気になる方も多くいらっしゃるかと思いますが、残念ながら自然治癒することはありません。歯ぐきの再生治療を行うか、他の部分から歯ぐきを移植する手術で対応することになります。
後戻り
矯正治療は、歯が治療計画通りに並んだ時点で終了ではありません。歯の位置を定着させて後戻りを防ぐために、保定期間が必要となります。保定期間は矯正治療にかかった期間と同程度とることが理想とされており、リテーナーとよばれる保定装置を一定時間装着します。このリテーナーの使用時間が不足すると、せっかく治療した歯並びや噛み合わせがもとに戻ろうとする後戻りが起こってしまいます。後戻りを再治療する場合には、新たに治療費が発生することになります。後戻りを予防するためにも、保定期間のリテーナー装着をご自身でしっかりと管理していただくことが非常に重要です。
まとめ
今回は、歯列矯正の副作用やリスクについてお話ししました。このように、矯正治療にも少なからず副作用やリスクがあるとはいえ、それらを心配しすぎるあまりに治療の機会を逃してしまうことは勿体ないことでもあります。治療に関して不安に思うことや疑問点などは、カウンセリングの時間などを活用して担当医と十分に話し合うことで解消していきましょう。
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