歯並びが悪いとほうれい線に影響があると聞いたことありませんか?歯列矯正とほうれい線との関係について解説します!

こんにちは。森下しぶかわ歯科です(*^-^*) 

実際、歯列矯正をしたらほうれい線が深くなったとおっしゃる方がいますが、一方でほうれい線が薄くなった、とおっしゃる方もいます。 

歯列矯正をしてほうれい線が薄くなるのは嬉しいことですが、歯列矯正をしてほうれい線が濃くなって老けた、なんてことは避けたいですよね、 

歯列矯正では、『皮膚の組織を変化させる』わけではありませんが、歯並びを改善すると顔の表情筋にも影響が出るケースがあります。 

今日は歯列矯正とほうれい線の関係についてのお話をしたいと思います。

ほうれい線とは

ほうれい線とは、小鼻から口元に向かってハの字に伸びる溝のことで、医学用語では鼻唇溝と呼ばれていて、30代以降から気になりはじめ、その後は表情筋の衰えと関係があり加齢とともに徐々に深くなっていきます。 

ほうれい線はシワと勘違いされる場合がありますが、骨格や筋肉などの影響で刻まれる溝なので、中には若いうちからほうれい線が目立つ方もいます。 

骨格の形や筋肉のつき方には個人差があるためにこのような個人差が生じます。 

ほうれい線はシワとは異なりますが、乾燥や紫外線、加齢の影響で溝が深くなるという面から言えば共通した特徴があります。ほうれい線が深く濃くなると実年齢よりも老けて見えてしまいます。 

ほうれい線ができる原因とは?

①加齢による表情筋のたるみ 

加齢によって表情筋が衰え、真皮内のコラーゲン、エラスチンが減少し、肌にハリがなくなり、頬が重力に逆らえなくなり顔がたるんできます。顔がたるむとほうれい線が目立ってきます。 

②歯並びが悪い 

歯並びが悪いと、場合によってはほうれい線が濃くなることがあります。特に、前歯が前に出ている「出っ歯」の場合は特にほうれい線が目立ちやすくなることがあります。もちろん前歯の突出の程度によりますが、出っ歯の場合、口元が前に出ているので頬と口周りの差が大きくなり、その境界線であるほうれい線が目立ちやすくなります。 

また出っ歯だと、口を閉じにくいので無理矢理に口を閉じようとすることで口周りの皮膚が伸び、それを繰り返すことでほうれい線の溝が深くなりやすい状態になってしまうのです。 

③かみ合わせが悪い 

かみ合わせが悪いと、かみ合わせのバランスが悪いために片側のどちらかだけで噛む癖があるケースが多いので、左右のどちらか一方だけに力がかかり続けるため顎が歪んできて、結果として顔が歪み、どちらかだけのほうれい線が濃くなるということがあります。 

④口呼吸 

出っ歯をはじめとする不正歯列の場合、口呼吸になりやすくなります。口呼吸だとお口周りの筋力をあまり使わなくなってしまうのでお口周りの筋力が衰えることでほうれい線が濃くなる影響があります。

歯列矯正でほうれい線が薄くなることがあるケースとは?

歯列矯正は直接的にほうれい線にアプローチをするわけではないので、「歯列矯正をすればほうれい線が消える」ということは直接関係があるというわけではありませんが、歯列矯正をすることで歯並びやかみ合わせが改善するので、表情筋が鍛えられ、結果的にほうれい線が薄くなった、というケースはあります。 

出っ歯が原因でほうれい線が濃くなっている方の場合は、出っ歯を歯列矯正で改善することで結果としてほうれい線が薄くなることがあります。 

また出っ歯であることが原因で口呼吸になっていることが、出っ歯を治すことで口呼吸から鼻呼吸に戻り、表情筋がバランスよく使われるようになり、頬の筋肉が均等に鍛えられてほうれい線が薄くなるということもあります。 

歯並びを気にして笑うときに口を手で覆うような仕草をしたり、人と話すことが億劫になっている方は、表情筋が衰えてしまっています。 

そのような方が歯列矯正によって歯並びを改善することで、自分に自信を取り戻し、たくさんの人と積極的にコミュニケーションをとることができるようになると、人の目を気にすることなく笑顔を見せられるようになるのです。 

そうなると自然に表情筋が鍛えられて、顔が引き締まり、ほうれい線が薄くなるケースが起こり得るのです。 

歯列矯正でほうれい線が濃くなることがあるケースとは?

非常に稀ではありますが、歯列矯正をしたらほうれい線が目立つようになったというケースは、歯列矯正の治療の過程で行う「抜歯」が関係しています。矯正治療のケースによりますが、歯を動かすスペースの確保のために抜歯をしなければならない場合があります。 

この時に時間をかけて歯を後ろに後退させながら動かしていく際に、後ろに後退させすぎるとほうれい線が目立ってしまうことが稀にあります。 

ほうれい線ができるといわれる事例は、抜歯をしたからといって必ずほうれい線ができるわけではなく、適切な治療計画に基づいて抜歯をして矯正治療を行えば、このようなトラブルは生じません。 

ほうれい線のケアも忘れずに

歯列矯正が直接、ほうれい線に関係するということはありませんが、ほうれい線は、顔の印象に大きく影響を与えますので、ほうれい線のケアは必要です。 

いろんな表情をすると表情筋を使うので、多くの人とコミュニケーションをとることはほうれい線対策にも繋がります。 

それ以外にも、ほうれい線をご自分でセルフケアすることも大事です。 

例えば、口いっぱいに含んだ空気を上下左右に動かすだけでも表情筋を鍛えられます。 

「あいうえお〜わをん」まで大きく口を開けてはっきりと声を出しながら発音したり、お口を閉じた状態で、舌で上唇の内側を右上から左上までゆっくりを移動させて、ほうれい線の溝を伸ばすようなイメージで行ったり、といったような簡単なエクササイズも日常生活に取り入れることもオススメです。