歯列矯正に痛みは伴いますか?どのような痛みですか?今回は、矯正治療における痛みについてのお話をします!

こんにちは。森下しぶかわ歯科です(*^-^*)

『矯正治療は痛い』『矯正治療は辛い』というイメージをお持ちの方は多いと思います。

大体の方は、矯正をしたことのある友人などから「痛い・辛いと聞いたから不安だ」とおっしゃいます。

矯正治療をこれから始めようという患者様からは「痛いですか?」「どのような痛みですか?」「耐えられる痛みですか?」とよく質問されますが、歯科の矯正治療は年々進化していますので昔に比べて矯正治療のお痛みも少しずつ緩和している傾向にあります。

矯正治療による痛みについて不安に感じている方も多いと思いますので、今日は矯正治療に伴う痛みについて、詳しく説明したいと思います。

歯並びは治したいけど矯正治療に踏み切れない理由とは

歯並びにコンプレックスを持っている方は意外と多くいらっしゃいますが、さまざまなことが引っかかって矯正治療に踏み切れないとおっしゃる方が多いのも現状です。

矯正治療に踏み切れない理由としては、

・矯正治療にかかる費用の問題

・本当に思い通りの歯並びになるのか

・矯正治療にかかる期間がどの程度なのか

・矯正治療には痛みが伴うのではないか

などが多いです。

加えて、相性の良いドクターと出会えるかどうかもポイントになっています。ここの歯科医院が通いやすので矯正治療もしたいが、矯正のドクターとの相性が合わない、という方もいらっしゃいます。

その歯科医院の一般治療と矯正治療のドクターが違う場合が多いので、一般治療のドクターとは長年通っていて問題ないが、「矯正のドクターはちょっと話しづらくて‥」ということも起こり得ます。

矯正治療は定期的に何年か通院が必要な治療ですし、患者様とドクターがしっかりと話し合い、ゴールに向かって一緒に矯正治療を行います。ドクターとの相性は、非常に重要なポイントとなります。

歯が動く仕組みについて

歯の半分は表に出ているので目で見て確認できますが、もう半分は歯槽骨と呼ばれる骨に埋まっています。

歯と歯槽骨の間には『歯根膜』と呼ばれるクッションのような組織があり、歯に力が加わると歯根に圧迫された側の骨がなくなり(吸収)、反対側のすき間は新しい骨が作られます(再生)。この吸収と再生を促しながら歯を理想的な位置に移動させます。

また、歯が動く速度は1ヶ月に0,5~1mm程度です。

矯正治療には期間がかかる理由は、吸収の際に骨が作り替えられるのには時間がかかるため、歯を動かすのはゆっくり少しずつということになります。

歯の動きを見極めながら、定期的に矯正装置を調整していくことで少しずつ少しずつ歯を動かすのです。

矯正治療を早く終わらせたいからといって無理な力を加えたところで歯が一気に動くということではありません。

無理な力を加えると歯根や骨などが損傷してしまうことがあるので、矯正歯科医がちょうどいい強さの力を加えながら徐々に歯を動かしていきます。

矯正によって起こる痛みと対処法について

矯正中に生じる痛みについては、大きく3つあります。

①矯正器具による痛み

矯正方法によって異なりますが、ワイヤー矯正の場合、矯正装置が口の粘膜、特に頬や舌痛みが出るという場合があります。専用の透明ワックスを痛い部分につけることで痛みが緩和されます。

②歯が動くときの痛み

歯が移動する際に痛みが生じる場合が多く、特に『動き始め』が最も痛い傾向にあります。痛みの感じ方は人によって大きく違いますが、一般的には矯正装置を装着後約3〜6時間ほどで痛みを感じはじめ、ピークは翌日〜翌々日、3日程度経過するとかなり痛みが和らぎます。

③ものを噛んだときの痛み

矯正装置が装着されている間、特にワイヤーの交換をしたり調整をした後にものを噛むと痛みが生じやすくなります。特に硬いものを噛むと痛みが出るかもしれません。

人によって痛みがなくなるまでの期間は違いますが、一般的には矯正器具をつけてから2週間前後が経過するとあまり痛みは感じなくなります。

痛みのほかに違和感を伴うこともあり、矯正装置に慣れるまでは硬い食べ物を避け、極力軟らかいものを食べるとことをおすすめします。

まとめ

矯正治療で歯並びを整えることで得られるのは、見た目の美しさだけではなく、虫歯や歯周病のリスクも下げることにも繋がるので、矯正治療をして得られるものはご本人にとって非常に大きいものです。

矯正治療中の痛みに関しては、ずっと続くわけではありません

矯正装置を装着すると、初めは違和感や痛みが生じることが多いですが、歯の移動が一定になり安定してくると、痛みへの耐性がつき、痛みを感じなくなる時期の方がほとんどです。

具体的には、ワイヤーを交換したり調整をするとこれまでと違った力が歯に加わるようになり、違和感を感じる方が多いです。

痛みが出ているときは、矯正治療の効果が出ているということの表れとも言えます。痛みが出たからといって慌てず、また我慢せず、担当の矯正治療のドクターに相談するようにしてください。

いずれにしても矯正治療は、痛みが伴うということを認識した上で治療を開始するようにしてください。